バックステージ オブ サイクリング・ブック

サイト「サイクリング・ブック」を作っていく上での諸事雑感などを書いていきます

お金持ちというもの

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サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー

中学校には、「ムー」とかを持ってくるクラスメートがいた。
めくっただけでこちらはそのショッキングな内容に驚くのだが、
所有者は案外冷静で、嘘っぱちだとうそぶいたものだ。
衒いもあったのかもしれないが。


世界を裏で動かすユダヤ人というようなテーマが、
そうやって見せてもらった本にあったのが発端である。

ロスチャイルド王国 (新潮選書)

ロスチャイルド王国 (新潮選書)


ロスチャイルド王国」は、タイトル通りロスチャイルド家の勃興と発展を描いている。
一家が勢力を拡大するところは、まるで学校で習った歴史のサイドストーリーのようで、
かなり面白い。
後半には、大きくなりすぎた家族と権勢が、庶民の想像の及ぶところではなくなり、
把握することができなくなる。
長い長い英雄譚とか、「源氏物語」みたいなものである。


後年、ゴルゴ13を立ち読みしていた僕に、
ロスチャイルドは没落したという狙撃依頼者の言葉が目に止まった。
ほうそうか、没落したのか。
政治と経済の入り組んだ世界での、ロスチャイルドの位置づけは、
おそらく「没落」という単純な分類はできないだろう。
ただ本の終わりの方に、文化事業への系統する一族の姿の描写があったことを思い出し、
トーマス・マン「ブッデンブローク家の人びと」が連想で出てきた。
栄華を極めた一族が没落する瞬間、贖罪のように末裔から芸術家が生まれる、という内容の一文が。