バックステージ オブ サイクリング・ブック

サイト「サイクリング・ブック」を作っていく上での諸事雑感などを書いていきます

クレーゲル クレエゲル

こちらは旧サイトです。
本体ブログを更新しています。
サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー

最近カオを出している会社に来客があり、
パーティション越しに話が聞こえてきたところでは、
たぶんサーフィンが趣味であろうと思われる肌つやの彼は
PowerMateの開発者であるとのことであった。
http://www.focal.co.jp/product/detail.html?id_product=11


時代は変わったものだ。
昔、僕はダブルデッキのミニステレオコンポが欲しくて、
目的のブツのカタログ写真を壁に貼って、
せっせと少ない小遣いを貯めていたのだ。
あのときのコンポの名は、忘れたくても思い出せない。
いまや、300ギガバイトの外付HDDに溜め込んだ楽曲データを、
MacのiTuneから無線ヘッドフォンで聴きながら、
そのままトイレに行ったりなんぞしているのだ。


そんなことを思い出してしまったせいか、
iTuneで中島みゆきなんぞに聴き入ってしまった。
彼女がオールナイトニッポンをやっていたことを知る人は、
おそらく絶滅したことだろう。
最後の放送は、わが妹が、
ラジカセで、テープで、録音したものじゃった。


いささか古い話ばかりで、
昭和生まれと間違われそうだが(いや昭和生まれだが)、
その当時からずっと座右の書としてある、
トーマス・マン「トニオ・クレエゲル」である。
北杜夫つながりで誰かが買ってきたらしく、
もともと家に転がっていた。
初めて読んだのがいつか、もはやわからない。
大学に入ってから、古本屋で自分で買った。


トニオ・クレエゲル (岩波文庫)

トニオ・クレエゲル (岩波文庫)


僕が読んだのは、岩波の実吉捷郎訳である。
「トニオ・クレーゲル」は角川からの高橋義孝訳である。
ドイツ文学者の高橋義孝山口瞳の師匠で、文章家であるのだが、
僕は実吉訳で育ってしまったものだから、
この本だけは高橋訳を体が受け付けない。
僕も努力はしたのだ。
カバーを取り去った実吉訳と高橋訳の文庫本は、
糊でくっつけてある。昔、読み比べてみた名残である。
成果は。
読みにくくなった。それだけ。


トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す (新潮文庫)

トニオ・クレーゲル ヴェニスに死す (新潮文庫)


トーマス・マンがいいのか、実吉訳がいいのか、
あるいは抱えて育ってしまったノスタルジーか、
読むと涙が出そうになる。
自分が感じる生きずらさを、先に生きたエラい人がいるということ。
すがすがしく、元気が出る。
若い人必読。


今、確認したら、僕の本は昭和49年の28刷。
固有名詞、地名、人名の記述は、現行と違う。文字も旧字体だ。
しかしそれにふさわしい堂々たる名文である。
自分の誕生年の刷を探してみるのもカコイイかもしれないが、
最新の刷の真っ白い紙でも読み直したくなる本である。



ソフトバンクX01HTの模型を、渋谷のビックカメラで触ってきた。
W-ZERO3と実機で比べてみたかったが、
ケツポケットから出して比較というのも恥ずかしく。
数字キーがないのが自分としてはネックかと思っていたが、
そうでもないような。
ボタン類とか、やっぱり実機じゃないとわからない。
店頭に出回るのはいつになるのだろう。