バックステージ オブ サイクリング・ブック

サイト「サイクリング・ブック」を作っていく上での諸事雑感などを書いていきます

我が名であらむ

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サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー

エッセイが面白くて、手にあう本を探していた時期があった。
続けて読んでいると、筆者の友達というのがまた自分にとって面白いエッセイを書いていたりする。
また、新しく知った作家が、自分の好きな昔の作家に私淑していたことが判明したりする。
そうやってはまっていた伊丹十三の本を続けて読んで、たどりついたのが、
サローヤン「パパ・ユーアクレイジー」


パパ・ユーアクレイジー (新潮文庫)

パパ・ユーアクレイジー (新潮文庫)


直訳調が少年の語り口とあいまって、見ようによっては小学生の作文である。
小学生がめちゃくちゃなフォームで120キロのボールをなげるような爽快さ。
原文からして本当に簡明な英文で、僕のような劣等生でも原書で読める。
当時の大学の後輩評はこうである。
「バカみたいな訳」
僕にとっては、小説とはこうであったか、と衝撃を受けた作品。


三浦朱門は、小学校の頃、同級生の夏休みの日記に衝撃を受けたという。
曰く、
「×月×日、子守。×月×日、子守。×月×日、子守……」
曾野綾子NHKの講義でそう話していた。
サローヤンの作品こそ小説だ、と三浦朱門は言っていたそうだ。
サローヤンの「我が名はアラム」はその三浦朱門が訳している。