体調不良
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風邪で体調を悪くして、10日ほど。
万全でないまま出社したり、
ほぼ治ったのに休んだり、と妙な具合。
あまり精神的に活発ではなく、
必要なものを読んでも、何らの考えが浮かぶわけでもない。
簡単すぎるものを読むようなリラックス状態でもなく、
難しいものを読める冴えた頭でもない。
こういう時は、ミステリーを読むのに適している。
あいにく、未読のストックが無く、
タイトルに引かれて買っておいた一冊に手を伸ばした。
- 作者: マイケルグレゴリオ,Michael Gregorio,羽田詩津子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/08
- メディア: 文庫
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上下巻あり。
上巻だけ買っておいたのは正解だった。
下巻を購入する気なし。
買ったとき、ミステリーを読みつつテツガク的な雰囲気に浸ろうと、
色気が出たんだ。
19世紀のケーニヒスベルクを舞台にした、当時の偉人登場のミステリーなのだが、
雰囲気を出そうと、やたら背景を陰鬱に描いている。
どの登場人物も薄っぺらく魅力がない。
最初から持って回って何度も出てくる主人公の謎が
導線に使われているのがミエミエすぎてシラケる。
ようやく登場した件の偉人も、会話に天才のセンスのかけらも見えない。
歴史的な雰囲気が楽しめるわけでもない。
結末を特に知りたくもなし。
自分には珍しく、タイトル買いした本だったことを思い出した。
未読本のストックは、無駄なほどにある。
森本哲郎の読書哲学を言い訳に、調子よく増やしている。
今回の教訓は、ストックのミステリーの比率を上げておく、ということ。
体調さえよかったら、永遠のストックになる筈だった一冊。
処分枠入り。
冬の夜道では、情けない声で鳴く猫の声が増える。
僕の近所では、少なくともそうだ。