エーコとフーコーをよく間違える
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わからなくても読むということは大事で、
読書百遍意自ずから通ず、ということわざにある通り。
いっぺんしか読んでないから、通じてるとは言い難いなりものの、
とにかく面白かったのがウンベルト・エーコ「フーコーの振り子」。
面白かったがわからなかったのはまぎれもない事実で、
百遍読み直すのが筋なのだろうが、そんなヒマがないので、
かわりにさらに読み足してみた、というところか。
- 作者: ウンベルト・エーコ,藤村昌昭
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/11/08
- メディア: 文庫
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エーコの深い学識あっての、知のスペクタクル巨編。
一度挫折気味になり、数ヶ月放置ののち、ふとまた読み始めて、
最後は風邪による熱で読み飛ばしで読了。
平熱であったとしても、理解はとうていできない、
だがやっぱり面白いのは、「フーコー」時と同じ。
日付変更線をめぐり、面白いアイデアとストーリー展開はあるのだが、
時間そのものへの発想と言及は、ほとんどなかったようで、
トーマス・マン「魔の山」のようなものを期待した分には、
ちょっと物足りなかった。
たぶん僕程度であれば、「薔薇の名前」の方が
取っつきやすいのではないかと思うのだが、
信頼できる筋から勧められたので「フーコー」が先、
「薔薇」は映画をテレビで見てしまい、
「前日島」が先になった。
「薔薇」は映画はそれほど面白くなかった。
フーコー作品は一見非常にスペクタクルに見えるのだが、
膨大な知識とか思考による説得力が裏付けになっているので、
それを動的に映像で表現すると、ひどく薄っぺらくなってしまうのだ。
主演は、セクシージジイ、ショーン・コネリー。
WOWOWで、丁度007「ネバーセイ・ネバーアゲイン」をやっていた。
1983年でも、やっぱりショーン・コネリーは齢取りすぎだろ。
何度も見た映画なのに、
今度初めてMr.ビーンのローワン・アトキンソンが出ていることに気がついた。
ローワン・アトキンソンも、このときは若かった。