白夜
こちらは旧サイトです。 本体ブログを更新しています。 サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー
酒を呑めない。
賭け事の才能もやる気もない。
モテない。
ので、ストレス発散法として、金曜の夜には本屋と古本屋をハシゴする。
ああ色気無え、は置いといて、
「好調」時には、文庫や新書でカバンをふくらませ、
(絵本で見た、ダイヤの谷に降りたシンドバッドのつもりなのだ)
「絶好調」時には、財布に十円玉と一円玉しか残らないところまで。
本を系統立って読むことはしない。
やろうとしたが、合わないのでやめてしまった。
インターネットは便利だけど、
それでも本屋を漁って買う本と比率は50:50くらいだろう。
偶然見つけた本が、いかばかり宝物のように思え、
記憶にも残ることか。
- 作者: ドストエフスキー,小沼文彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1958/04/15
- メディア: 文庫
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おお、こんな本が。
と、宝にあたった気分をよく覚えている。
かなりの短編だが、ちょっと面白い。
ほとんどが男女の会話で成り立っている。
小林亜星はサリーちゃんになりきって曲を書いたとか聞いたことがあるが、
たぶんドストエフスキーも、そんな会話を夜ひとりでろうそくのもとで、
「ナースチェンカ」の言葉をつぶやきつつ執筆したのではないか。
そう想像すると不気味でも滑稽でもあるが、
悪口を言っているつもりではない。
ドストエフスキー節の横溢した、男のピュアに浸れる作品なのだ。
悲しいけれど、読後感さわやか。
男だ、フョードル。
ルキノ・ヴィスコンティが映画にしている、とはNHKの予告で知った。
ドストエフスキーといえば、「……」「……」(←教科書で見たタイトルを記入)
など名作がならぶ中、シブ。
録画しなきゃー。