ドットブロット

本来、読書ブログ。本をフィルター替わりに、日々のよしなしごとを考えます。

CSI和風味

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サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー

兵器・戦争に関して詳しい、という男が、知り合いに必ず一人いるものである。
そういった友人が、どこかの局地戦のアメリカ軍について話してくれたことがある。
艦砲射撃を徹底的に、それこそ地形がぺっちゃんこに、
地ならしするほどに降り注ぎ、しかる後に上陸するのだ、と。
それは戦術のセオリーではないのかと生徒役の僕は、
おもねって質問をした。
(エラいひとには、ちょっと逆らって、しかるのちに降伏するのがコツだ)
アメリカの物量作戦を徹底は他国に比べ、並はずれている、
とのお教えであった。


ドラマにおいてもアメリカ製(少なくとも日本で放映された作品)は、
リアルさと金のかけ方が徹底している。
全米大ヒットのCSIシリーズが幸いWOWOWで放映され、
特に「CSIマイアミ」は欠かさず見る。
プロデューサーはあのジェリー・ブラッカイマー
デヴィッド・カルーソ演じるホーレイショ・ケインのキザさが素敵だ。
現代の科学捜査の最前線が、CGと素晴らしい脚本で楽しめる。


鑑識捜査三十五年 (中公文庫)

鑑識捜査三十五年 (中公文庫)


「鑑識捜査三十五年」は、アメリカCSIとは似ても似つかない。
警官が実際に書いた、昭和初期からの日本の鑑識黎明期の実話。
どちらかというと、現場を警官がどれくらい重視しているか、
という話でほとんどあるが、それだけに説得力に富んでいる。
淡々とした実務的文章。読みやすい。
こういう形式の本の草分けかもしれない。