花も刀も
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ここ何日か、仕事で「新・平家物語」を読んでいる。
正確には、データを見てるんだが。
だが、さすが吉川英治、いくらデータとして版面や文字を追ってみんとしても、
いつの間にやら、読んでいる。うまい、うめえなあ。
巨匠をつかまえてだが、あえて。そうとしかいいようがない。
戦(いくさ)に行きたくなる。
名をあげたくなる。
討ち死にしたくなる。
文を読まず、データとして見ることに研鑽を積んできて、
そのあげく。
(大げさな!)
昔、束の間同僚になった女の子がいて、
業務で扱う書籍のデータをつい読んでしまうと言っていた。
僕もそう、同僚のTは完全にデータとして読めるらしいけど。
僕は駄目なんだ。仕事には良くないんだけど。
おんなじだ。よかった。
女の子はそう答えた。
よかった、の意味は。
僕には聞いたその瞬間から確信があるが、
それだけだ。
それだけでよいことだ。
ワカかった、頃が終わり始めた朝の通勤風景である。