パロディの王様
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ある程度金が自由になる時期にファンになったせいか、
「子供のころ集めようと思っていた」シリーズの中では、
この人の本だけがある程度の実現をみている。
大学の美術サークルにあった置き本にあった「バイトくん」が、
いしいひさいちへの出会い。
あまりに気に入って何遍も読んでいたら、
置き本をした先輩がくれたほどである。
その本は今では手に入らないだろう希少本。
手に入るうちの一冊は、下。
コミカル・ミステリー・ツアー (3) サイコの挨拶 創元推理文庫
- 作者: いしいひさいち
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1998/06
- メディア: 文庫
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本格派であればあるほどミステリーは大真面目であるから、
その個々の作品世界へのツッコミは難しい。
あえて言えば、その下手なツッコミの見本が、シャーロキアンであるかもしれない。
いしいひさいちが放つアナザー・ホームズにすっころんでの後、
かれらの「聖典」を読み直すべきである。
4コマの起承転結、世界を斜めに見るヒネリは、
ミステリーに近いと思うのだが。
シャーロック・ホームズだけでなく、
ミステリーへの愛と造詣が窺える本。
野球やスモウ、忍者や軍隊など、特定の世界に絞ったパロディに冴える天才が、
ミステリー全般に発揮されたシリーズ。
変人なのかシャイなのか(どちらでもあるらしい)、
作者の個人的な情報はおそろしく少ないが、
ミステリーに限らずかなりの読書量を持つことだけは、
このシリーズや他のシリーズから知ることができる。
いしいひさいちは、今の4コママンガを確立した4コママンガの手塚治虫。
eBookJapan
http://www.ebookjapan.jp/shop/index.asp
のつい最近のメルマガには、そう紹介されていた。
「編集部・峯村」の署名がある文章には、読みごたえあり。