ドットブロット

本来、読書ブログ。本をフィルター替わりに、日々のよしなしごとを考えます。

好きよキャプテン

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サイクリング・ブック ー discover Japan by bicycling ー

僕は転勤族の息子だった。
思い出は、その背景の土地によって年代を特定できることになっている。
その年代特定法によれば、小学校3年生である。
キャプテンを見たのは。

キャプテンといえば谷口君。ハーロック。川淵氏。アメリカ。
しかし語りたいのは、カーティス・ニュートンことキャプテン・フューチャーである。



NHKのアニメで「キャプテン・フューチャー」をやっていたのである。
天才科学者にして冒険家のキャプテン・フューチャー
ロボットのグラッグ。アンドロイドのオットー。
脳だけのサイモン教授。そしてコメット号。
オープニングとエンディングは今でも唄える。
中学生の頃に、高千穂遙クラッシャージョウ」シリーズを集めていたのも、
今思えば、それが下敷きになっていたのだ。
どちらも「スペース・オペラ」と銘打たれている。
ついでに確かめてみたら、「クラッシャージョウ」シリーズも10までいってる。
(なんか評判よくなさそうだが)



中学生の頃はこのシリーズは6か7で、故に自分の小遣いで集めてしまったものだった。
引っ越しのお陰で、我がコレクションは散逸してしまったけれど。

昔勤めていた会社に、元アニメーターというオタクな女性がいた。
彼女に訊ねたことがある。
「ニルスの不思議な旅」「太陽の子エステバン」はDVDで見かけるのに、
キャプテン・フューチャー」はなぜ再放送も何もないのかと。
彼女が大得意になって解説してくれたことには、
当時のNHKはコンテンツの価値に対する意識が低く(無理もないが)、
保存管理の労を惜しんで、フィルムを廃棄したとのこと。
それがほんとかどうかは知らないが、
僕がNHKに真剣な怒りを覚えたのは本当である。


アニメでは、サルガッソーからの脱出のエピソードを覚えている。
僕はこれを、主人公がブラック・ホールから脱出したと思いこんでいて、
全集1の『暗黒星大接近!』 でそのエピソードに遭遇して喜んだものの、
サルガッソーであったことに夢が壊れたような、
誠にリフジンな怒りを覚えたのであった。
このような低レベルの読者を含め、根強いファンは多い。
SFのイラストも楽しい。
そのへんもまたクラッシャージョウ安彦良和的な楽しさがある。
全集は一冊500ページの2話入り、11冊。
http://www.tsogen.co.jp/wadai/0402_00.html

最近、文庫のカバーデザインが凝っている、と思う。
ドストエフスキーなぞも、これで売れたら新潮文庫とかどうするんだろう。


カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)


出版社も必死だ。